*今回書いたものは、物語でもないが、ただショートだけですけれどもお願いします。 太陽が沈下。闇に食べきられた夕日。狭い道を歩いているわたしは、歌っている虫に付き添われた。光は、空まで果たしなく続く道にある街打の照明しか映らない。洋風らしく創られた家たちが、秘密を守るような沈黙。ただ、狭小な橋を渡るとしたら、笑っている子供のような水の流れの音が歌っている虫に代わる。夜の風とともに沈黙を破った。なので、蒸し暑さは涼しさに感じた。わたしは、カーディガンをすこし引き、橋の手すりにもたれ、胸に両手を組む。ぼんやりと聞こえる、ギャーギャーの騒ぎ音はある所から来た。たしかに、祭り。だが、人ごみがきらいわたしはこういう所に来たわけ。 夜の空気を深呼吸。 しずかな・・・ また続いて歩く。水の流れ音を置いていき、歌っている虫に戻る。 小さい川に沿って行く。ゆっくり一歩、一歩。水の流れ音が、激しくなる。それでも、気持ちいい。 水の音と遊んでいるうちに、ふと足が止まった。 高く伸びた草の中からぽつぽつの黄色い光が見えてくる。闇の中に模様。わたしの大根と似ている足を地面に刺し、そこで立って待つとしよう。静かに待つ。 一秒、二秒、三秒・・・ 飛び出た一つの光が闇で踊って始まる。次ぎ、もう一つ。ちょっと、それはちがうのだろう。あの光は光ではなく、蛍だ。お尻からの光が、闇の寂しさを飛び回る蛍たち。仲間たちはあの二匹の後をどんどん追い、あっというまに、手前にある星たちになるみたい。この世の中にたった一人の主人公のように光を放っている。 わTous Droits Réservés
1 chapitre