siyahtoros
アッシュ 君の無事な姿が見られないから ぼくは不安でたまらない。 君は言ったね "おれたちは住む世界が違う" と。 でも ほんとうにそうなのかな。 ぼくたちは肌の色も目の色も 生まれた国もすべて違う。 でも ぼくたちは友達だ。 それで十分なんじゃないのかい? ほかに何か必要なものがあるの? ぼくはアメリカに来て ほんとによかったと思ってる。 いろんな人に会えた。 そして何より・・・ 君という人に会えた。 君は何度もぼくに聞いたね "おれが恐ろしいか?"と でも ぼくは君のことを恐ろしいと思ったことは 一度もないんだ。 初めて会った時から。 それどころか 君はぼくより ずっと傷ついている そんな気がして しかたなかった 。おかしいだろう? 君のほうが ぼくよりずっと頭もいいし 身体も大きく力も強い。 それなのに ぼくは "君を守らなければ" と ずっと思っていた。”ぼくは何から君を 守りたかったんだろう?" ぼくは運命から君を守りたかった。 君を連れさり 押し流す運命から。 君はヘミングウェイの 小説に出てくる豹の話を してくれたね。 山の頂で死んだ豹は 自分が戻れないことを知っていたにちがいない と。 ぼくは答えた 君は豹じゃない 運命は変えることができる。 そうだよ アッシュ。 運命は変えることができるんだ。 君は1人じゃない 。ぼくがそばにいる 。ぼくの魂はいつも君とともにある。