第肆章 過去から現在へ

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此の話は,時代を遡って約千年前。一つの事件から全てが始まった。

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【平安時代】

其の事件が始まったのは,平安京から離れた山郷。其の郷には,古来から神の声を聴く事が出来る一族が住んで居た。其の郷に有る神社には,どんな傷でも癒やす事の出来る巫女が居ると言われ,庶民から貴族と身分に囚われず巫女は人々の傷を癒して居た。だがある日の事で全てが始まった。

~平安京から離れた山郷~
"神ノ郷"

何時もと同じ様に畑仕事から家々へ帰る人々。其の帰り道の道中。

村人1「そういえば,もうすぐですね。巫女様の誕生日。」
村人2「巫女様は今年で十六歳。成人ですね...。」
村人1「此れは,郷の大祭ですね。今年は,何時も以上に腕に縒りを懸けなきゃね。」

其処に巫女の世話役の使徒と擦れ違う村人。

村人2「此れは此れは使徒様,お疲れ様です。今から何処へ?」
使徒「ご苦労様です。今から近くの川岸へ薬草を摘みに...。」
村人1「今からですか?」
使徒「えぇ。明日は京へ行って平様の様子を観に行くんです。健康診断です。」
村人2「もう,其の時期ですか?早いですね。」
使徒「所で先何を話て居たんですか?」
村人1「あぁ...。そうそうもうすぐ巫女様の誕生日で,もう成人じゃないですかぁ...。」
使徒「其れもそうですね。早いですね,女は十六で成人。男は十八で成人...。」
村人2「其れで何時も以上に派手に...。人生に一回限りだし,どう思いますか?」
使徒「其れもそうですね。明日,京へ行きますし,其の帰りにでも材料でも買いに行きます。」
村人1「我々も,少しずつ材料を集めて備えますね...。」
村人2「其れと此れ....先,収穫した野菜です。巫女様に宜しく伝えて下さい。其れでは....。」

お互い礼をすると其々の行き場へ...。

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神社】

使徒「姫...。只今戻りました。姫の言う通り川岸に沢山有りました。」
巫女「............。」
使徒「姫?」

静まり返る室内。
使徒が巫女の居る部屋を覗くと巫女の姿が無く,顔を青褪めて慌てる使徒。
慌てて社内を探し回る使徒。

バタバタ...ドン!!
シャッ...シャッ...バタバタ

大間に座って一服していた神主が行ったり来たりして居る使徒にブチ切れる。

神主「何なんだ!?先から行ったり来たりして騒がしい。どうした?」

半泣きの使徒。

使徒「...其れは,何処を探しても姫の姿が見辺りません!!うわ~ん。」

(´;ω;`)ブワッ

神主「何!?何故,其れを言わないのだ!!」

慌てて一緒に社内を探す神主と使徒。
庭を掃除して居た女性使徒を見掛けて,尋ねる神主。

女性使徒「あっ,其れなら先大婆婆様と一緒に居たのを見掛けましたけど?」
神主&使徒「「何!?」」

急いで大婆婆様の部屋へ行く二人。
半泣きの神主と使徒。

。゚(゚'Д`゚)゚。

神主「姫!!心配しましたよ!?」
巫女「...えっ!?置き手紙ちゃんと書き置きしましたよ??私の机の上に...。"少し心配事が有るので大婆婆様の所へ行く"と書いて置いと居た筈ですけど...。」

お互いの顔を見合わせる神主と使徒。

神主「おい!!其処,姫の部屋に有る置き手紙を探して此方に持って来い!!」

お茶を持って来た女性使徒に命令する神主。

******
【五分後】

一枚の紙を持って部屋に戻って来た女性使徒。そして,其の紙を神主に渡す女性使徒。
女性使徒の持って来た紙に目を通す神主。

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【手紙】
少し,心配事が有るので大婆婆様の所へ行って来ます。 姫より
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⏰ Última atualização: Sep 12, 2018 ⏰

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