華鈴精の「ガーデン」というのはガーデンというか...でっかい花畑だ。これがさっき門の前で見たやつと繋がってたのか。デッカー。
「この学園のガーデンでは園芸部が珍しい草花や作物を育ててるんだよ。見学は朝早くしか受け付けてないから今日は行けないね。」
委員長よくご存知でらっしゃる。
「ふーん」
花畑の果てくらいに見えるのがそうか。どんだけ広いんだよ、この学園は。
「そういやマコツンはどの部活に入るんだ?」
「え。」
部活は基本人との接触を避けるため入らないし、それにまあ...やりたくないし。
「別に...考えてないけど。」
「奥田君...ここ、部活はマストだよ。」
うえっ、まじか。
「この華鈴精には主に四種類の部活動があるんだ。スポーツ、アーツ、カルチャーとガーデニング。
「まず華鈴精は園芸部に特に力を入れてるかな。こないだもどっか外国のガーデンデザインコンテストで準優勝だったし。」
「アーツは演劇部、ダンス部、コーラス部、吹奏楽部と手芸部だよ。
「カルチャーは茶道部だけなんだけど、これが結構人気で。」
「へー」
茶道部ってあのシャカシャカお茶をたてるやつか。でも抹茶苦いからなー。
「あっ、でも茶道部と言っても抹茶以外にもイングリッシュティーとかチャイニーズティーもあるからね。」
ほお
「スポーツには水泳部にバトミントン部にバスケ部、それにゴルフ部だろ。後はよくわかんないけどゲートボール部ってのもあるぜ。まあ、お前みたいにジジくせぇ奴にはパーフェクトな部活だと思うけど〜。」
「なっ、...ジジくさいってなんだよ。」
「そのまんまだよーだ。細っちょろいし、あれだ。」
「はあ?」
「えーっと」
...
「んー」
...
「あー、あれだ」
「ん?」
「ごぼうだ。」
ごぼうかよー
「ちーなーみーにー、俺はバトミントン部で、委員長は茶道部。」
「そういう事。それで、奥田君はどの部活にする?スポーツ苦手そうだし。」
よくお分かりで。
「手芸部とかいいと思うんだけど...」
「手芸はちょっと...」
ちまちまする作業は苦手だなー。
「じゃあ園芸部?」
「うーん...」
虫嫌い...
キリンは呆れたようにため息をついた。
「あーもう、次行こうぜ。日が暮れちまうよ。」
はいはい、すみません。
「そうだね、ほか回るうちに入りたい部活がみつかるかもね。」
「ごめん...」
「気にしないで。じゃあ、次は教室をいろいろ回ろっか。部活の光景も見えるしね。」
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どっと一回恋に落ち
Romance僕には秘密がある。 誰にも言ってはいけない秘密。 別に僕はこの秘密をばらしてもいいと思っている。 父がどうしてもって言うものだから、その秘密を隠し通すことにした。 ただ、その秘密を隠し通しているうちに、僕はいつまでそれを隠せるか試してみたくなってきた。 今までは余裕だった。 けど、中学に入ると少しやばくなってきた。 勘付かれたのだ、田月汰 裕(たがだ ゆう) というやつに。 こんにちは〜、素人のクローバーです! 初めてwattpadに投稿してみました! 誰かの作品に内容がかぶってしまった可能性...